コラムColumn
アバター、ロボット、人形などが生きているように感じたらあなたは孤独なのかも
心理
Posted on 2014.9.12
アバター、ロボット、人形などが生きている人間のように感じられたり、ペットが人間のように思えてしまったとき、あなたは社会的に孤立して、孤独感を感じているのかもしれません。
こ れは米国ダ―トーマス大学の研究によるもので、2014年9月の『Psychological Science』に掲載された研究結果。研究は、30人の大学生を対象に行われ、モーフィングというCGを用いて、人の顔から徐々に人の顔に見えないよう に画像処理をしたものを30人の学生に見せて、どの段階で人間の顔に見えたかを判断してもらいました。被験者には、社会的な孤立感に関する質問や自分がど の程度、ほかの人に受け入れられているかを判断するアンケートも実施されました。
その結果、「自分は社会的に孤立している」と感じている 学生は、より人間の顔に見えない、かけ離れた段階の写真でも、その写真が人間であると判断してしまう傾向が見られ、逆に「自分は社会に受け入れられてい る」と感じている学生は、より人間の顔に近い画像にならないと人間であると判断しませんでした。
この結果について研究者らは、人間関係に 悩む人や社会にうまく適応できない人を見分けるために、このような調査が有効であり、たとええ社会的に孤立していると感じている人でさえも、人間として、 誰かとつながり、理解してもらいたい、孤独から脱出したいという欲求があるからこそ、人間の顔とかけ離れた画像であっても、人間だと判断して、孤独を癒そ うとするのではないかと述べています。
Social Connection Modulates Perceptions of Animacy. Psychological Science, 2014