コラムColumn

10代後半に筋力が弱い男性は早死にしやすい!

運動

Posted on 2013.1.17


 

スウェーデン・カロリンスカ医科大学などの研究チームがBMJ2012年11月20日号に発表した研究で、10代後半(16~19歳)の時点で同世代においてより筋力が弱かった男性は、55歳以前に自殺してしまうリスクが30%高く、またうつ病統合失調症などの精神疾患に罹患するリスクが65%も高いことが分かりました。

研究はスウェーデンで実施された過去の徴兵検査をうけた1951年から1976年に生まれた男性1.142.599人のデータと彼らの平均24年後の健康状態のデータを元に分析されました。

サンプルの男性たちは16~19歳の時点で膝伸展筋力、肘関節屈曲力、握力の3ヶ所の筋力と血圧やBMI値も測定されていました。

その後24年間に調査対象者のうち26.145人が死亡していましたが、死亡原因と筋力のデータを分析した結果、筋力が強かった人たちは血圧やBMI値と無関係に20~35%もトータルの死亡リスクが低いことも分かりました。一方筋力が最も弱い最下位の10%に属した男性は自殺や心臓病による死亡リスクが非常に高いことも明らかになりました。

この結果から研究チームは10代後半の筋力は早死にするリスクの先行指標になりうるものなので、学校やスポーツクラブ、病院などで著しく筋力が弱い少年を発見した場合は彼らの早死にを防ぐ目的で健康状態と筋力をアップするために運動プログラムに参加させるようにするべきだとしています。

BMJ2012年11月20日号