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週5回30分のジョギングで9歳若い細胞に

運動

Posted on 2017.5.16

米国ブリガム・ヤング大学の研究によると、日常的にかなり高いレベルの運動習慣がある人は、ない人よりも細胞レベルで9歳も若いことが明らかになり、2017年5月の「Preventive Medicine」に掲載されました。
この研究は、運動習慣と細胞レベルの老化度の関係を調べるために、染色体の末端にある染色体の寿命に関係する「テロメア」の長さを測定した結果によるもの。テロメアが長いほうが細胞寿命が長いことが知られています。
その結果、女性は週5回、30分程度のジョギング(男性は40分)を行っている人は、運動をしていない人に比べて、テロメアが長く、細胞レベルで約9歳も若いことが明らかになりました。
テロメアが短くなる、つまり細胞の寿命が短くなる原因は、「酸化ストレス」と「炎症」であることがわかっており、運動はこの2つの要因を抑制する働きがあるため、定期的にある程度の負荷の運動を行うことで、炎症と酸化ストレスが抑制されて、テロメアの損傷が減り、細胞の寿命が延びるのではないかと研究者らは推察しています。
Larry A. Tucker. Physical activity and telomere length in U.S. men and women: An NHANES investigation. Preventive Medicine, 2017FR082