コラムColumn
短時間の運動で記憶力が向上する
運動
Posted on 2019.7.10
短時間の運動によって記憶力を向上させることが
米国オレゴン健康大学のマウスを用いた研究で明らかになり、
2019年6月の『eLife』オンライン版で発表されました。
この研究によると1回約4000歩程度の運動だけでも、
短期記憶を司る海馬の神経細胞の働きを活性させることで
記憶力を向上させることがわかりました。
さらに研究を進めると、今まで脳の研究で重要視されていなかった
「 Mtss1L遺伝子」が、 細胞膜の屈曲を引き起こすタンパク質をコードして、
短時間の運動によって活性化されると、シナプスが形成される部位である
「樹状突起棘」として知られるニューロンの小さな成長を促進することを発見しました。
Christina Chatzi, Gina Zhang, Wiiliam D Hendricks, Yang Chen,
Eric Schnell, Richard H Goodman, Gary L Westbrook.
Exercise-induced enhancement of synaptic function triggered by the inverse BAR protein, Mtss1L. eLife, 2019