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ポパイは正しかった!筋力アップには肉だけでなく葉野菜を
運動食
Posted on 2021.9.24
世界中で人気の漫画「ポパイ」では、ほうれん草の缶詰を食べた途端に筋肉隆々となって怪力を発揮し、事件を解決するヒーローが描かれましたが、どうやらそれは科学的にも正しいようです。筋肉機能の強化には、鶏のササミや赤味肉などを食べると良いというのは常識ですが、レタス、ほうれん草、ケールなどの緑の葉野菜も筋力アップのカギを握っていることが、オーストラリアのエディスコ―ワン大学の研究で明らかになり、2021年3月21日の「Journal of Nutrition」に掲載されました。この研究は 12年間にわたって、オーストラリア・メルボルンの研究機関の研究に参加した3,759人のオーストラリア人のデータを調べたものです。これによると、野菜から硝酸塩を摂取した量が最も多いグループは、硝酸塩摂取量が最も少ないグループよりも下肢の筋肉の強度が11%強いことを発見しました。さらに歩行速度も4%速いこともわかりました。この結果について研究者は、 レタス、ほうれん草、ケール、ビーツなどの硝酸塩が豊富な野菜を多く含む食事は、身体活動とは関係なく、筋力を強化する可能性があることが示されていると述べ、 筋肉機能を維持・向上するためには、ウエイトトレーニングを含む定期的な運動と組み合わせて、緑の葉野菜が豊富なバランスの取れた食事が理想的だということです。
【出典】 Marc Sim, Lauren C Blekkenhorst, Nicola P Bondonno, Simone Radavelli-Bagatini, Peter Peeling, Catherine P Bondonno, Dianna J Magliano, Jonathan E Shaw, Richard Woodman, Kevin Murray, Joshua R Lewis, Robin M Daly, Jonathan M Hodgson. Dietary Nitrate Intake Is Positively Associated with Muscle Function in Men and Women Independent of Physical Activity Levels. The Journal of Nutrition, 2021; DOI: 10.1093/jn/nxaa415