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【メディカル】コレステロール降下薬に卒中後の血流改善効果!
脳
Posted on 2011.5.1
米国・ミズーリ州セントルイス市にあるワシントン大学医学部のAndria Ford博士が、Stroke 2011年5月号に発表した研究で、スタチンとして知られるコレステロール効果薬に、虚血性脳卒中患者の発作後の脳血流を改善する効果があることが明らかになりました。
博士らは虚血性脳卒中患者31人の発作後の脳血流の状態を、MRI(磁気共鳴画像法)を使用して、最初は発作後4時間半以内に、2度目は治療が行われてから平均して3時間以内の発作後6時間後に調査し、血流の状態を分析しました。患者には発作後の治療として直ぐに血栓溶解薬が投与されていました。
この31人の患者のうち12人は冠動脈疾患のために、虚血性脳卒中発作の以前からスタチンを服用しており、19人はスタチンを服用してはいませんでした。
発作後に血流が遮断された領域に血栓溶解薬の効果で、血流がどの程度復活していたかを、1回目と2回目のMRI画像で分析したところ、スタチンを服用していた12人の患者グループでは、発作による閉塞部位の血流が平均50%復活していたのに対して、スタチンを服用していなかった19人の患者のグループでは血栓溶解薬を投与されていても、閉塞部位の血流が13%しか回復していませんでした。
1ヶ月後にスタチンを服用していて血流の改善が早かった 12人の患者の言語、運動、注意、感覚などの機能を調べたところ、彼らの発作によるダメージが少なく、より回復が早いことが確認されました。こうした結果から博士らは、今後はスタチンを発作以前から常用していた場合のみこうした効果があるのか、発作直後の治療に際して血栓溶解剤などと一緒に投与しても同様に効果があるのかなど、さらに研究する必要があるとしています。