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ヴィヴァルディの四季・春を聴くと認知能力が高まる!

Posted on 2013.4.1

 

 

イタリア・バロックの作曲 家アントニオ・ヴィヴァルディの名曲「四季」は、日本人に愛されている名曲です。特に最初の曲「春」の冒頭部分のモチーフの明るく快活なメロディーは、ク ラシックにさほど詳しくない方でも聴けばあの曲かと解るほど、どこかで必ず耳にしたことがあるといってもいいほど、良く知られた曲だと思われます。

この名曲・四季の最も有名な春の冒頭部分のモチーフを聴いている人は、認知能力、注意力と記憶力が高まることが英国・ニューキャッスル市のノーサンブリア大学のLeigh Riby博士らがExperimental Psychology 2013年第2号に発表した研究で、明らかになりました。
 
博士らは音楽が認知反応に与える影響を調べるために、17人の成人被験者を対象に、PCの画面上に次々さまざまな色と形状が出現する中で、緑色の四角のときにのみ素早くキーボードのスペースバーを押すように教示し、音楽を変えて被験者の反応速度の変化を測定しました。
 
被験者は頭に脳波検査用の電極を着用し、何も聴こえない音楽なしと、四季の春、夏、秋、冬、それぞれを聴いている時の5つの状況で上記の実験を行い、反応速度と脳波が測定され、データが分析されました。
 
データを分析した結果、気分が高揚するテンポの速い「春」の冒頭部分を聴いているときが、一番早く正確な反応であり、次が無音の時でした。一方、よりテンポが遅く陰鬱な感じを与える「秋」を聴いている時には、無音よりも反応速度が低下していました。
 
また、脳波のデータを分析した結果、明るく快活でテンポが速い春の冒頭のモチーフは脳活動全体を活性化させていること、特に情動応答性に関わる領域の活性を高めていることが明らかになりました。
 
さらに曲が長調であるか短調であるかは影響がないこともわかりました。博士らは、今回の実験で、認知能力は心地良く気分を盛り上げる知覚的刺激を与えられることで、強化されることが確かめられたとしています。

Experimental Psychology 2013年第2

http://www.youtube.com/watch?v=2uc8unaVr_g