コラムColumn
【食】妊娠中のBMI値は要注意
性と生殖肥満
Posted on 2011.2.17
米国・Tamula M. Patterson博士とアラバマ大学の研究チームがAmerican Journal of Obstetrics and Gynecology 2011年1月号Supplementに発表した研究で、痩せ過ぎも太り過ぎも妊婦にはマイナスの要因になり、とくに太り過ぎは要 注意であることが大規模な調査であらためて確認されました。
博士らは2000年から2009年にかけて18057人の妊婦のBMI値と妊娠 中の健康、周産期の状況を調査しました。調査対象者中BMI値18.5未満の痩せ型が3%、25未満の普通が34%、30未満の過体重が26%、40未満 の肥満が27%、40以上の病的肥満が9%でした。
データを分析した結果、BMI値が高い妊婦はBMI値が普通の範囲の妊婦と比較して、帝王切開リスク比が、過体重で1.37、肥満で1.86、病的肥満で2.84にも上昇していました。
妊 娠性糖尿病では前記の順でそれぞれリスク比が1.97、3.95、5.30も上昇していました。妊娠性高血圧症や妊娠高血圧腎症のリスクも高くなっていま した。それ以外にも出産した新生児が4000g以上になる比率も、普通体重の妊婦に比べそれぞれ1.83,2.37,3.33と上昇していることが明らか になりました。
博士はこうした結果から、妊娠適齢期の女性は、妊娠前にできるだけ標準体重にしておくことが自分の健康のためにも生まれてく る赤ちゃんのためにも大事なことであり、さらに妊娠後は適切な栄養状態を保つよう注意しなけらばならないので、指標としてBMI値をコントロールすること は非常に重要であるとしています。